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アイウェア: UVEX SPORTSTYLE 228

 こんにちは.changです.

 新しいアイウェアを買いました.UVEX SPORTSTYLE 228です. せっかくなので過去に使用したモデルとの比較を含めて感想を書こうと思います.

UVEX SPORTSTYLE 228.今風のデザインで格好良いです

画像は公式*1から

1. アイウェア自論

(1) アイウェアかサングラスか?

 スポーツバイクに乗る際,必須ではないもののあると嬉しいのがアイウェアです. アイウェアを使う目的は大きく2つあると思います. (1) 紫外線から眼球を守ることと,(2) 物理的に眼球を守る(所謂,目にゴミが入るのを防ぐ)ことです. サングラスという呼び方をすると(1)が強調されます. 雨や曇りの日にクリアレンズを使ったりするのは(2)を目的としています. (1)と(2)を引っ括めてアイウェアという呼び方になるのだと思います.

 僕自身,アイウェア無しでスポーツバイクに乗る事はほぼ無いです. 普段から眼鏡を掛けている事もあって,メガネをしていないと裸にされた気分になりますwww. それは冗談として,アイウェアをした方が圧倒的に安全なのです. このことを,「普段使いの眼鏡じゃダメなの?」って切り口でお話しします.

(2) フィニョンは見えてない?

 ロードバイクを始める以前に数年間クロスバイクに乗っていました. その当時は,普段使いの眼鏡を走行時にも使っていました. 今はコンタクトレンズを入れた上にアイウェアをかけています.

 ロードバイクを買うのが先だったか,コンタクトレンズ(=アイウェア)を買うのが先だったかは失念してしまいました. 間違い無いのは,自転車に乗る時間と距離が長くなるに従って,アイウェアの必要性を感じる様になったたという事です.

 普段使いのメガネでスポーツバイクに乗って困ることは2つで:

(1) 眩しい
(2) 前傾姿勢を取ると前視野がフレームアウトしてしまう

 (1)はオマケの様なもので,兎に角(2)が致命的なのです. 共感して頂ける方は一部かもですが,僕は下目遣いで眼鏡を使います. 自然と下目遣いに適した,ややずれ下がった様なポジションに落ち着くフレーム形状になっています. これでロードバイクに乗ると,大袈裟ではなく前が見えません😰. 通勤等の移動で已む無く普段着でロードに乗ることがありますが,眼鏡だけはスポーツ用(後述のレーシングジャケット)を使います. 前が見えなくて危ないからです.

 僕の眼鏡は極端な例だとしても,ロードバイクの乗車姿勢(所謂,エアロファーム)では上側の視野を確保する事が重要です. 故ローラン・フィミョンさん*2や山神の森本誠さんの様に,敢えて普通の眼鏡で競技をする個性派もいらっしゃいます. 推測ですが,彼らは裸眼でもある程度見えて,走れるのではないでしょうか? 少なくとも,森本さんには乗鞍を眼鏡をせずに走るという逸話があります*3

(3) コンタクトレンズアイウェア必須?

 上目の視野を確保するだけなら,コンタクトレンズだけで事足ります. ただし,アイウェア無しで峠を下ったり,風の強い日に40 km/h付近で走ったりすると,コンタクトが吹き飛ばされてしまう可能性があります. 雨の日のレースでも同様で,前を走っている方の後輪が巻き上げる水が勢い良く顔にかかるとレンズが流されてしまいます.

Note:
風で飛ばないコンタクトレンズというのもある様です. 眼科の先生に勧められた事があります.

 雨風を防ぐ効果は裸眼にも当てはまりますが,特に,コンタクトレンズを使う方に顕著になるでしょう. 何やら視力が低い方限定の話になってしまいました💦が,申し上げたいのはアイウェアには眩しいのを避ける以上の効果があるという事です.

2. アイウェア遍歴

(1) OAKLEY Radar

今もプロ選手に愛用されている超ロングセラーです.

写真は*4

自前のRadar.ケースから出すのが久しぶりですが,今も使えます

 学生時代に購入して,主に一台目のロードバイクと一緒に使用していました. 10年以上前のものなのでコーティングが剥がれかけてはいますが,未だ使えてしまいます.

 このモデル,RadarLockと呼ぼ名を変えて今も販売されています. 長期に渡ってプロ選手に使用される超ロングセラーモデルです. 名前が変わったのは,Radar EVという類似モデル(レンズが少し大きくなった)がリリースされたからです.

 デザインが現代的で無いという理由で最近はあまり使用していませんが,非常に使い易いです. 大きな欠点を挙げられません, ”このモデルでロードバイク用のアイウェアは完成されてしまった”と感じる程です.

(2) Adidus Zonyk

Adidas Zonyk.愛着のあるアイウェアです

画像は*5

 5年程前に,登山家の平出和也さんの影響で購入しました. シスパーレへの挑戦*6に感動したのです.

 現在は廃盤でしょうか? 当時はMovistarの選手が使用していました. ナイロ・キンタナ選手がブエルタを勝った時,同色のモデルを赤いリーダージャージと合わせて使用していました. その後,MovistarはスポンサーをOAKLEYに換えてしまいます. 全体的に,ロードバイクのシーンで使用される事は少なかったと思います.

 調光レンズなんですが,恩恵はほとんど分からないです. 結構曇りやすくて,冬の信号待ちでは結構苦労します. 正直,サングラスとしての性能は高くないかもしれないですが,,,個人的には愛着のあるアイウェアです😀. 購入当時はOAKEY JawBreakerが最盛期でした. 捻くれ者の僕は王道から外れた個性派に魅かれたのですwww. 使っていたフレームの色ともマッチして,最高に気に入っていました. 昨年までに出場したレースの殆どをこれで走りました.

Adidas Zonyk.Zwiftのプロフィール写真で使っています

(3) OAKLEY Racing Jacket

OALKEY RacingJacket.これも完成度が高いモデルです

写真は*7

自前Racing Jacket.左に純正レンズを,右に度付きレンズを入れた状態で撮影しています

 3年ほど前に度入りのアイウェアが欲しくて購入しました. 当時から既に廃盤だった為に入手可能なデザインが限られ,メンテナンスもし難くなる事が分かっていました. 迷いましたが,度入りのレンズを作れるデザインの中では最も自転車向きだった事から購入しました.

Note:
今回の話から逸れるので詳細書きませんが,度入りのアイウェアを大型一体レンズで実現しようとすると大変なのです.

 かつてjawboneと呼ばれていたモデルです. 公にはされていませんが,ランス・アームストロングのスキャンダルを背景に名前を換えられ,遂には廃盤にされました🥲. OAKLEYはランスとの訣別を強調するためにマーク・カベンディッシュとタイアップし,Jaw Breakerをリリースしました. RacingJacketを過去のものにしたのです.

 僕にとってはRacingJacketがOAKLEYの最高傑作です. 根強いファンが多く,レースで使っている方をお見かけします. IneosのGトーマス選手がしつこく使用していることでも有名ですね.

 レンズの交換が圧倒的にし易いです. 自転車乗りに限らないと思いますが,その日の天候に応じたレンズを選択することはパフォーマンスの向上につながります. RacingJacketにも標準で2種類のレンズが付いてきます. 僕の場合にはローラーをやる時に度入りのレンズに換えるのに重宝しています. "ローラーでサングラス掛けるの?"って思われるかもですが,普段用のメガネを汗でギトギトになるのを避ける為です.

2. UVEX SPORTSTYLE 228

 本題です. 今年に入ってヘルメットを新調しまして,色調を揃えたいと思って買いました. 残念ながらそのヘルメットは落車で失ってしまったのですが,,,

 自転車業界でUVEXはさほど有名では無いですが,キナンの選手が使っていたりします.

写真で山本選手と花田選手が使用しているのはSPORTSTYLE 231という類型モデルだと思います

画像は*8

 選定理由は既に申し上げたように色が気に入った事と,上リムが無いアイウェアを使ってみたかった事です. JawBreakerや100%の様な定番を敬遠する捻くれ者にもマッチしますwww.

 冒頭の公式画像では上リム付いてますが,取り外せます. 買ってから気づいたのですが,これ某Ekoi社の製品とそっくりですwww. レンズの製造元は一緒なのかもです. 因みに,Ekoiのものはリムレスなので,UVEX SPORTSTYLE 228で取り外し可能と謳っている上下リムは飾りなのでしょう.

写真は川崎マリンエンデューロ.下リムだけアクセントで残しています

 大きなレンズで顔を覆う今風のデザインで,視界は非常に良いです. ピンク系のレンズも全天候で良く見えます. 雨が降った群馬*9ツールド沖縄*10でも使用しました.

3. 使用感の比較

(1) 上目視野の広さ

UVEX > Zonyk > RacingJacket > Radar

 順位をつければこうなるのですが,,,正直殆ど変わらないです. 当たり前ですが,1番リムが見えないのはUVEXです. ただ,リムが見えなくなっても(存在が無くなっても)ヘルメットのつばが見えるだけです. 自分で書いておいてアレですが,アイウェアのデザインだけで視野の議論をする事には意味が無いです.

 JawBreaker以降,大型レンズが流行っています. "レンズが大きい程視界が広い"みたいな事をメーカーは言ってますが,必ずしも正しくないと思います. レンズの大きさと同じ位に重要なのが,”レンズをどれだけ顔に近づけられるか?”です. 小さなレンズでも,レンズを眼の近くに配置できれば十分に視界を覆う事が出来ます. RadarとRacingJacketの設計思想がそれです. 実際,(個人差があると思いますが)僕はJawBreakerよりもRacing Jacketの方が良く見えます.

 もう一つ,ライドで使っていてクリティカルなのは,次に取り上げる眼鏡がズレ下がってこない事です. 地味でフィーチャーされ難いんですけどね💦

(2) フィット感

Radar > RacingJacket > Zonyk > UVEX

 順位は”ライド中に眼鏡のずれ下がりを直す頻度の少なさ”だと思ってください.

 圧倒的にRadarが良いです. ノーズのフィット感と,テンプルのホールド感が群を抜いています. RacingJacketがそれに続きます. UVEXはテンプルのホールドが弱めで,ずり落ちてきます. バンダナを耳の下にまで被った状態からアイウェアをする(上写真参照)という,僕の特殊な使い方が影響しているかも知れません.

Note:
UVEXはノーズパッドとテンプルの形状を自由に変えられます. フィット感改善の余地があるかも知れません.

 ランやトライアスロンではRadarを使っている方が多い気がします. 例えば*11. ランは自転車に比べて大きな上下振動が伴います. Radarはそれに耐えるフィット感を有しているのでしょう.

 大型レンズは顔の形状に沿わないので,基本的にフィット感に難ありです. また,近年のモデルの多くでテンプルが細めというか,把持力が弱い気がします. 火付け役のJawBreakerや後続のFlight Jacketが自転車向けで,ランに耐えられる様なフィット感が考慮されなかったのかも知れないですね.

(3) 安心感

RacingJacket > Zonyk > UVEX > Radar

 主観的に安心という意図で,基準が曖昧です.

 RacingJacketを一番にしたのは悪条件に強いからです. 以前,家から100 km近く離れた山岳地帯を一人で走っている時に雨が降って来ました. 冬では無かったですがかなり過酷な状況で,仲間に救助を求める事も考えました. 結果的には無事に自走で帰ったのですが,その時に使っていたのがRacingJacketでした(注: この時は度入りではなく,純正のプリズムレンズを使っていました). 良く見えて,コンタクトレンズが風で飛ばされる恐怖が無くて,アイウェア自体もがっしりしていて,,,心強かったのを覚えています.

RacingJakcetは悪天候に強いです

 Zonykが2番手なのは,”沢山のレースを走った相棒”という信頼があるからです. その意味でUVEXは新顔ですが,沖縄を走り切った成長株として今後に期待です. Radarは現役引退気味ですが,何かあった時のスーパーサブとして存在感を発揮し続けてほしいです.

4. まとめ

Radar: ベテランスーパーサブ
Zonyk: 落ち着いて走りたいレースで
RacingJacket: 万能な取って置き
UVEX: マイブームカラーでテンションアップ!

 アイウェアは見た目で選んで良いというお話でした😀