こんにちは.changです.
トラックボール・ホリックな僕はまた癖のあるやつを買ってしまいました. Kensington Orbit Wireless with Scroll Ringです. 以前から使っているものの無線版というだけなのですが,Ubuntuで使用するのに少し設定が必要だったので記録します.
1. トラックボールと3Dモデリング
過去記事*1で,ヒネクレ者の心をくすぐるトラックボールの魅力を書きました. 使いづらいのを意地になっている様にも聞こえてしまいますが,ちゃんと機能性も備えています.
最近,blenderをやっています. blenderのオペレーションは,僕の感覚で言うと手書きに近いです. 自身の意図した微妙な位置にカーソルをコントロールする必要があります. それがトラックボールに合っているのです. 識者の方も指摘していらっしゃる*2様に,カーソルがしっかりと静止してくれるのが素晴らしいです.
今まで使っていたトラックボールで満足出来れば良かったのですが,過去記事で紹介したPerixxがblenderでは使い物になりません. ボールにガタがあり,カーソルを細かくコントロール出来ないです. 元々持っていた有線仕様のKensington OrbitはWindowsで使っていたので,Linuxで使う際に不便でした. その点,Wireless仕様のKensington OrgitはUnifyingとBluetoothを切り替えることで2台接続できて便利です.
また,blenderと併せて使っているUnityでは,テンキーを多用する為に右手を空けたいです. 左手で使えるKensington Orbitがハマるのです!
Kensington OrbitでblenderやUnityを使おうとすると,一つ大きな難点があります. 中ボタンが無いことです. office等では殆ど使わない中ボタンですが,blenderおよびUnityでは必須です(Mayaは使った事が無いのでわかりません). このため,左右ボタンの同時押しを中ボタンに割り当てる必要があります.
Windowsであれば,専用ソフトを使って簡単に設定出来ます. そもそも,有線のKensington Orbitはデフォルでで両押し=中ボタンになっていました. それで油断していたのですが,今回購入した無線のKensington Orbitでは初期状態では両押しが効きませんでした. Ubuntuで出来ないか調べてみました.
2. 両押し=中ボタンに割り当て
デバイスを探索
$ lsusb|grep -i ken
設定ファイルを作成
$ cd /usr/share/X11/xorg.conf.d $ sudo gedit 30-kensington-slim.conf
ファイルを編集
Section "InputClass" Identifier "Kensington" MatchIsPointer "on" Option "MiddleEmulation" "on" Option "ScrollMethod" "button" Option "ScrollButton" "2" EndSection
Note:
Idendifierは先刻しらべた"Kensington"です.
両押しがアクティベートされましたが,中ボタンではなくスクロールに割りあてられました.
以下に変更します.
Section "InputClass" Identifier "Kensington" MatchIsPointer "on" Option "MiddleEmulation" "on" EndSection
これで出来ました.
3. 結び
設定しておいて何ですが,blenderの画面回転を両押しでやるのは正直楽では無いです. こんな事をするのはヒネクレ者だけでしょうwww. 使っていればなれるかな?
*1:https://changlikesdesktop.hatenablog.com/entry/2021/02/13/074502
*2:https://blender3d.biz/simple3dcg_rendering.html#%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AB%E3%81%AF%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB?
*3:https://qiita.com/to_su/items/60f266951d9d4454dc49
*4:https://www.reddit.com/r/Trackballs/comments/qw0mqp/kensington_orbit_on_ubuntu_linux/