こんにちは.changです. 既に2週間前の話ですが,今年のツールド沖縄は悪天候で中止になりました. 正直言葉が出てこないのですが,,,切り替えて次のシーズンに進む為に今の気持ちを記録します.
1. 起こった事
既にあちこちに情報があると思いますが,僕の視点で起きた事を書きます.
台風の接近により悪天候になる事が,遠征前から分かっていました. 僕は金曜(11/8)の朝イチの便で沖縄に入ったのですが,台風で飛行機が飛ばない事態も覚悟していました. 前日の天気予報で,"飛行機は飛びそう”,”レース当日(11/10)には雨のピークが過ぎそう"という感じだったので,首の皮一枚つながっている心境で那覇に着きました. 着いてからの金土日は,(断片的に止んだりはあるもの)ずっと雨でした.
金曜日の夜から土曜日のAMにかけて,慶佐次周辺の道路が土砂で埋っているという情報が流れていました. 土曜日の朝に羽地に試走に出たのですが,その最中にもかなり決定的な情報があったりして,仲間と共に”中止はほぼ決まりだな”という雰囲気を感じていました.
土曜日の昼頃に”200km,140km,100kmは中止.50kmでの開催を検討中”というアナウンスが大会側からありました. 更にその後,16時位だったと思いますが,”全種目を50kmにコース変更”というアナウンスが出ました.
“出走するべきか?”という話になりました. 同行していた仲間の殆どが140kmマスタークラスにエントリーしていた事が効きました. 僕がエントリーしていた市民200kmはプロの後にスタートする為,普段の実業団レースと大きく変わらない状況でした. 50kmコースの大部分は200kmの一部なので,実走経験もあります. 一方,以降にスタートするクラスでは,ほぼ全員が未知のコースを走る上に,先行してスタートして集団から遅れた選手達がコース上に入り乱れる事が予想されました. "出走は個人の判断で"という事になった訳ですが,会場に向かったのは(唯一200kmにエントリーしていた)僕だけでした.
当日,200kmのタイムスケジュールは去年までと大きく変わりませんでした. 一応シード枠なので,余裕を持ってスタートラインに並びました. 定刻でプロがスタートして,自分達のスタート時刻が近づいていました. 恒例の前年度優勝者の入場もあり,いよいよ,,,という所で”コース上に冠水がある為に中止”と発表されました. プロは途中で止められた様です.
災害が起きていた訳ですので,中止は妥当だったと思います. 被害に遭った方々にお見舞いを申し上げます.
2. 2回目の普久川
去年も一昨年も2回目の普久川で千切れました. 去年の実績で言うと,1回目が17:46,2回目が18:55でした. 要は前半の120kmで削られてタレたのです. 課題は明確でした.
今年は敢えて距離を減らして,高強度を強化して来ました. CrissCross等の嫌いなメニューを繰り替えしやって,数値上の耐性は増していました. しかし,それをレースで形に出来ていませんでした.
今年は実業団レースに殆ど参加できませんでした. 修善寺が無かったのが痛かったです. 王滝に出場予定だった為に魚沼にもエントリーしませんでした. 唯一,春に走った群馬はDNFでした. 自分のしている事が本当に正しいのか?,自分は去年よりも強くなれているのか?,ずっと不安でした.
好感触を得られていた面もありました. ペダリングの改善,というかバリエーションの拡充にも取り組んでいました. 僕は踏み込んで登るタイプで,ヒルクライムでは前乗りとダンシングを多用します. ケーデンスは低めです. 年々の追求でこうなったのですが,この登り方だと脚が無くなった時に一気に苦しくなってしまいます. チームメイトの山岳巧者がハンドルのトップを持ってクルクルと高ケーデンスで登っているのが羨ましくて,何とか真似ようとしていました. なかなか習得出来なくて諦めかけていのですが,9月中旬に知人が開催してくださった練習会でヤビツ峠を登っていた際に,唐突に”掴めた"感じがあったのです. 慣れない事をやってその日は両足攣って撃沈でしたが…
シーズン中,それも沖縄本番の2ヶ月前にペダリングを変えるのはリスクがあります. 僕は普段からリスクを取らない人間なのですが,,,”ブレークスルーが無いと目標に届かない”という直感があったのだと思います. その翌日から新しいペダリングを練習しました.
成果はあったと思います. "ハンドルトップを持ってサドルに深く座り,高ケーデンスで登る"スタイルで5倍を維持出来れば,今まで得意としていた前乗りとダンシングで使う筋肉を貯められます. 実際,トレーニングで登っている近所の峠では,Stravaセグメントが消えて正確なところは判らなくなってしまったのですが💦,2本のトータルタイムで自己ベストを出せていた実感があります. 1回目の普久川を高ケーデンスシッティングで乗り切って,貯めた脚で2回目の普久川で勝負!というのが作戦でした.
市民200kmのレースは2回目の普久川から始まるようなものです. 去年までの僕はほぼレースに参加できていなかったのです. “今年こそは…”という気持ちだったのですが,,,
3. 35番ゼッケン
今年は35番ゼッケンでした(正確には435.偶然ですが去年も). ツールド沖縄のゼッケン番号は基本的に前年の実績なので,35番というのは我ながら凄いです. エントリーリストを見ると,僕の上には有名な選手しかいません. 僕の後ろも競合選手ばかりです. その中で更に上を目指すというのは大変な覚悟が要ります. 自分を奮い立たせて,ここに賭けてきました. 公言するのが恥ずかしいのですが,目標は20位以内でした.
来年も同じ目標で自転車競技に取り組めるか,現状ではわかりません. トレーニングは止めません. ただ,市民200kmを順位を狙って走るというのは,惰性でトレーニングを続けた先に在る事ではありません. 自身の弱さを客観的に受け入れて,それを克服する為のトレーニングメニューを考えて,実践する必要があります. 肉体的な痛みもあるのですが,それ以上に,圧倒的に難しいのはモチベーションの維持です. 勘違い!ってレベルで自分を信じられないと,続けられません.
仮に去年までの実績がそのまま繰り上がるならば,来年も同等のゼッケン番号になります. 1年後の自分が地に足を付けてスタートラインに立てるのか,楽しみながら観ていこうと思います.
4. 調整レースでの落車
沖縄の3週間前,最終調整レースとして走った川崎マリンエンデューロで落車をしました. これは,本当に不要な落車でした. 調整レースだったので,順位を全く狙っていませでした. 最終ラップで,アタックに反応した集団が横に流れたタイミングで前の選手が転んだのですが,加速に反応せずに流せば良かったのです. 最終ラップまで残った時点で目的は達せられていたので... ”最後の最後に気が緩む”僕自身の甘さが生んだ落車でした.
幸い大きな怪我はなく,車体へのダメージも少なかったのですが,右膝の痛みは今も残っています. 打撲だと思っていたのですが,多少捻ってるのかもです. 痛みが続くようなら,整形外科に罹らなければなりません,
この怪我がレースに影響していたかは分かりません. 痛みを感じ易いダンシングを控えながらではあるものの,高強度のトレーニングライドもこなせていたので…
ベストコンディションでレースに臨める事はむしろ少ないのですが,不要な怪我はもう勘弁です. 来年の自信を強く戒めたいです.
5. 俺達のツールド沖縄
レース中止翌日の月曜日,天気が良くなったので仲間と沖縄本島をサイクリングしました. "俺達のツールド沖縄"です. これに参加出来て本当に良かったです.
実は,,,日曜日にレース会場からホテルに帰る道中で落車をしました. これも”最後の最後に気が緩んだ”事が原因でした. ホテルにほぼ着いていて,大通りからホテルの敷地に向かって左折した際に前輪を滑らせて転んでしまったのです. 間抜け以外の何者でもありません.
自己嫌悪になりました. 仲間内で1人だけ出走するという空気を読まない事をやって,結果として怪我をしたからです. 大きな怪我をしていて,仲間達のライドを気不味くしてしまっていたら最悪でした. 怪我の処置で出発を遅らせたりと迷惑を掛けたのですが,皆さん,寛容に受け止めて下さいました. 心から感謝しています.
月曜のサイクリングは本当に楽しかったです. 正直痛みを堪えながらではあったのですが,景色が最高で,昼食も美味しくて! 去年と一昨年はあまり観光する時間が無かったのですが,せっかく皆んなで沖縄に遠征するのでこうした時間も作りたいですね😀
6. むすび
今季のレースは終了です.
オフシーズンはあっという間です. 焦っても仕方が無いのですが,早い段階で来年の目標を決めたいと思います. 暫しの休息です.