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ツールド沖縄 市民200,43位

 こんにちは. changです.

 昨年に続き,ツールド沖縄の市民200を走りました. 結果は43位. 満足感と物足りなさが混在しています.

レース時のステムにはコースプロフィールを...気休めにはなったかな(^^)

1. ツールド沖縄

 アマチュア自転車レースの甲子園と呼ばれる,国内最高峰のレースです. 距離や年齢に応じていくつかのクラスがある中,最長距離で争われる市民200(年に寄って210と呼ばれる事もある)は,名実共に国内最難関です. これに勝ったり,上位に入る方は,アマチュア選手であるにも関わらずスーパースターです. 全ての自転車乗りから敬われる存在になります.

 昨年,初めて市民200を走って46位という成績を残しました*1. 出来出来過ぎでした. 市民200で50位以内に入ると,公式リザルトの1p目に名前が載ります. これは,全国区の選手である事の一つの証明になります. また,シード選手として,翌年の待機列での場所取りが免除されます(F1のポールポジションみたいな事).

 今年は,昨年の結果がマグレでは無い事を証明しつつ,更に上の順位を狙おうと意気込んでシーズンインしました. 年始の目標には20位以内を挙げていました*2

注:市民210の20位以内は本当に有名選手しかいません. 正直,自分で言っていて恥ずかしいです. ただ,現状維持を狙っても何も楽しくありません. 何年掛かるか分かりませんが,来年以降もトライするつもりです.

2. 怪我からの復帰

 6月に交通事故に遭い,肋骨を折りました*3. 同時に,決戦バイクとして全幅の信頼を置いていたIzalco max*4を失いました, 結果1ヶ月半程,実走とレースを想定した高強度の練習が出来ませんでした.

 転んだ直後は身体の回復も機材の修理も先を見通せず,早々にシーズンを終える事も考えました. ローラーが出来た*5のがせめてもの救いでしたが,目標を失って飲んだくれていました.

 ただ,やはり僕はレースが好きというか,離れられないみたいです. 怪我から2週間もすると,ベース強度のローラーは怪我をする前とほぼ同じ強度と長さで行う様になっていました.

Genie 3h.怪我して無くても,レース用に仕上げていないとキツいメニューです

 身体の反応を感じられた事から,バイクさえ直ればレースに戻れると思いました. お世話になっている店長さんに”直ぐにレースに復帰したい.新しいバイクを組んで欲しい”とお願いしました.

 バイクが組み上がったのは7月末でした. そこから,沖縄に向けて本格的なリハビリを開始しました. 1ヶ月以上も実走しなかったのは,(海外出張中などを除けば)ロードバイクを勝って10年来で初めてだったかも知れないです. 当たり前ですが,全く登れなくなっていました.

チームメートの助けを借りてリハビリに励みました

3. 準備レース

 復帰戦に選んだのは,9/3の下総クリテリム(2h耐久)でした*6. 実走を再開して1ヶ月足らずでしたが何とか4位に入り,波に乗ることが出来ました.

 記事にしませんでしたが,11/8の修善寺CSC 5h耐久で勝っています. 春に行われた赤城オフロード3h耐久の3位も合わせて,1人で淡々とペースを刻む感じのエンデューランスには自信を持てていました.

 ただ,レースは集団でするものです. 大集団で長時間走るような練習が必ず必要になります. その場として選んだ川崎マリンエンデューロは,残念ながら悪天候で中止になりました. 南魚沼で沈んでいました*7し,レース中のインターバルに対応出来るのかに不安を感じていました.

 中止になった川崎マリンの代わりになったのが,仲間達と行った伊豆イチでした. 調子が良い筈なのにも関わらず,ボコボコにされました. ペースアップに付いて行けなかったのです. この事で,トレーニングがエンデューランスに偏りすぎていた事に気付きました. 本番の2週間前だったので時間が限られていたのですが,昨年効果が出ていたZwiftの高強度ワークアウトを数回やりました. 効果はあったと思います. 体幹に気を通して思い切り踏み込む感覚を戻せました.

クラブチームの仲間と行った伊豆イチ.沖縄よりもずっとキツかったですww

4. レース展開

 今年のポイントは,何と言っても天候です. 雹かと思うほどの大粒の雨が降り,風も強かったです. 最高気温は20度程度だった様です. ゴール後に低体温症で震えている選手を何人も見ました.

 雨に対応するために,スポーツフルのベストとVeloTozeを付けて出走しました. スポーツフルのベストは昨年の富士チャレで雨に苦しんだ経験*8から購入したものです. トレーニングでも重宝していて良い事はわかってましたが,今回満を辞してのレース投入になりました. 奥の先で脱ぎましたが,保温効果は大いにあったと思います. ただ,残念ながらVeloTozeは(履き方が下手で出走前から避けていた所為もありますが)焼石に水でした.

スポーツフルのベストが大変役に立ちました.写真はガチンコサイクルTVから.

ゴール後,右足のVeloTozeは避けてボロボロに...でも,避けなかった左側との効果の差を感じませんでした.5hのレースでは焼石に水かと思います.

 今年はシード枠で,35番ゼッケン(正確には435)での出走でした. 昨年よりも自信を持って,集団の前方でレースを進める事が出来ました. ただ,集団の前方がゼッケン番号の若い選手ばかりかと言えば,そうでも無かったです. 去年と違って高岡さんも集団の中程に下がりがちでしたし,常に入れ替わっていたのだと思います.

 昨年失敗した2回目のフンガワの入りを今年は修正しました. 北海岸エリアをしっかりと前で走って,30番手位で登りに入りました. しかし,,,結局また千切れてしまいました😓 登りの入り(勾配の緩いエリア)はゆっくりで余裕でしたが,中腹でペースが上がった時に苦しくなってしまいました. もっと前,何なら先頭で登ったほうが良かったのかも知れません. 後ろにいると,ペースアップに対してどうしても弱くなります. 僕は一定ペースを刻むタイプのクライマーなので,集団のペースを自分でコントロールする様な登り方をするべきだったと思います. 来年への課題ですね.

 フンガワ2回目のKOMは,いつも動画を観ている強豪店長さんを含む5名程度のパックでクリアしました. 35番手位だったと思います. このパックでそのまま行きたかったのですが,補給所へ向かう下りで遅れてしまいました. 他の選手が攻めてきた訳では無いのですが,怖さを感じてしまったんです. トラクションが掴めないというか,,, 登り終わった直後で心拍が上がっていて,神経系が疲れていたのかも知れないですね.

 南海岸エリアは,その次に来た7名ほどのパックで走りました. 追いつきや追いつかれがあったり,100の選手が混ざったりとメンバーの入れ替わりはありましたが,孤立する事は無かったです. ローテーションも回っていました.

 そのまま羽地に入ります. 200の選手2名に先行されましたが,同時に,その他の選手を千切る事が出来ました. 登りの中腹で,順位は確定していました.

5. 機材

 7月に購入したMERIDA REACTです. 構成は下総と同じです. レースの直前にバーテープ,タイヤ,チェーンを交換しました.

MERIDA REACT.写真は下総クリテリウム

 このバイクはエンデューランスバイク並みの快適性があり,長時間のレースで真価を発揮すると感じます. その分少し重い(決戦仕様&サイコン込みで7.5 kg)のですが,ダンシングのフィーリングが良いので苦になりません. ヨーロッパのラインレースにある様な超級山岳や,乗鞍を走るでもない限りは対応できると思います.

6. 食生活

 今年,かなり真面目に減酒をしました. 意志が弱くて完全禁酒は出来ないのですが,7月末に実走復帰してからはトレーニングの前日(=実質的に週5)の飲酒を避けていました. 流石に1週間前位からは禁酒しました.

 また,社食のスタッフさんがご厚意で下さるオニギリが朝練のパワー源になりました. 以前はスナック菓子とか食べてたので,体質改善になっていると思います. いつもありがとうございます.

 レース直前のカーボローディングも,今年は積極的にしてみました. 普段だったら絶対しませんが,夕食後,寝る前に菓子パンを食べました. コンビニに売っていたゼブラパンというご当地食材*9が罪悪感を感じる程に高カロリーで,とても美味しかったです.

ゼブラパン.カーボローディングに最適(?)でした

7. 反省とむすび

 20位以内を目標にしていた事と,せめてゼッケン番号の35位をクリアしたかった事を考えると,悔しさがあります. 順位もレース展開も去年と大凡同じだったので,"進歩がなかった"という自責もあります.

 また,死ぬほど疲れた感じでは無かった事が,出し切った感を殺しているかと思います. 実際,キツかったのは2度のフンガワだけで,その他は集団で走っているぶんには殆ど怖さを感じませんでした. レースを終えて3日経ちますが,その間に身体に特別な痛み等はありませんでした. レースがもう50 kmあったとしても走り切れたと思います.

 ポジティブ過ぎる見解かも知れませんが,上位選手との差は縮まっているというか,かなり小さいと思います. エンデューランスは十分です. 差があるのはペースアップへの対応力と,自分の弱点を補うような走行技術です. 来シーズン,ここに絞って準備をすれば,確実に順位を上げられると思います.

 バイクを突貫で仕上げてくれた店長さんと,リハビリや練習に付き合ってくれたチームメート(ショップチーム,クラブチーム共に)には感謝し切れません. どのような形で恩を返すかいつも考えています. 直接的な対価は勿論なんですが,チームがより良く,より長く続く様に力添えをする事が一番大切だと思っています. 自転車やレースに興味を持った人(特に若者)がすんなりと入ってこれる様な場にしていきたいですね.

 何にせよ,今シーズンは終了です. 怪我からの復帰を含めて,暫くは自身を労ろうと思います.